koizumi 2012-08-20 20:20:07
今回と次回は、「遺産分割による代償譲渡」に関する判例と先例の論点を検討しましょう。
【問い】甲が死亡し、A・B・Cが共同で土地を相続し、その後、遺産分割調停により、Aが単独で当該土地を取得した代償として、B・Cに対し、A所有の建物を2分の1ずつの割合で譲渡することとなった。そこで、当該調停調書を添付してされた上記建物の所有権移転登記の申請がなされ、登記原因を証する情報の提供を欠くことを理由に却下した登記官の処分は違法であると最高裁で判断されましたが、この場合の論点は何か?
解説は、次回第10回目の「3分間レッスン」(小泉司法書士予備校Facebookページ)で行います(8月19日UP予定)。 小泉嘉孝
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登記原因証明情報に対価に関する記載があるかどうかが問題となった
判例では単に贈与であるので対価の記載を要求した登記官の処分は不当だとしたのではないか
ところで本試験では共有物分割による交換による贈与でもどちらでもよいのはなぜか?
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kuril 2012-08-18 17:39:47
登記原因証明情報には、登記原因となる事実又は法律行為が記載されていなければなりませんが、当該遺産分割調停調書における「代償として・・・譲渡する。」という文言をもって、果たしてその内容が特定できるのかという論点になります。原審では、「譲渡」の中には、有償と無償があり、有償であっても、それが誰との間でどのような対価関係に立つものであるか等が明らかでなく、よって、物権変動の原因となる法律行為が特定されていないという判断でした。当該登記官の判断も同様であったと考えられます。では、最高裁はどのような理論構成でその内容が特定されていると判断したのでしょうか。そこに着目しながら、「3分間レッスン」の解説を見てみましょう。kurilさんから、平成24年度本試験の論点が提案されましたが、この登記原因の論点については、次回11回目で考えましょう。このように、みなさんから質問ではなく、論点提起をして頂いても一向に構いません。ただし、質問でない以上、論点提起をした人は、必ず自分の意見、考え方を述べるというルールにしましょう。 小泉嘉孝
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koizumi 2012-08-19 09:57:15
「代償として・・・譲渡する。」という文言を使うなら結局その内容をはっきりさせるTGSJを提出しろということですか それが有償無償どちらを意味するかとか
kuril 2012-08-20 05:54:21
kurilさん、こんばんは。原審及び登記官の判断は、そういうことですね。単に「譲渡」では、その内容が、有償か無償かが区別できず、物権変動の原因となる法律行為が特定されていないからダメという結論ですね。つまり、対価の記載がないからダメというのではなく、無償なら無償で良いが、それを明確に記載せよということです。しかし、最高裁は、当該登記原因証明情報の記載であっても、無償による譲渡であることが内容として読み取れる、よって、登記原因証明情報としての適格性を有していると判断したということですね。 小泉嘉孝
koizumi 2012-08-20 20:20:07