afaktym 2013-02-11 16:41:48
2014年版 択一過去問編 民法Ⅱ 36-44(117ページ)について
Aは、Bに対し、A所有の指輪を売り渡し、占有改定による引渡をした後、この指輪をCに売り渡し、Cに対しても占有改定による引渡をしたところ、Dがこの指輪をA方から盗み出した。Bは、指輪の所有権をCに対抗することができる。
答え 正
Cへの引渡しは、占有改定であるので、Cの即時取得は成立していない。よって、Bは、指輪の所有権をCに対抗することができる。
以上のとおりありますが、Bも占有改定ですので即時取得はしていないと思います。問題文の「Bは、指輪の所有権をCに対抗することができる」か、について、次の整理でよろしいでしょうか。ご質問します。
1.CもBも即時取得はしていないが、BとCの関係で考えると動産の対抗問題になり、民178条により引渡があればBはCに対抗できる。この場合の引渡は、「占有改定」を含む。(大判明43.2.25)。よって、先に占有改定したBは、Cに対して指輪の所有権を対抗できる。
2.なお、Cは、後に、「現実の引渡しを受ける時点で善意無過失であれば即時取得が成立する(我妻等)と解される」(過去問編民法Ⅱ 118ページ)ので、この場合はCは即時取得の可能性はある。
即時取得と占有権がどうも整理できませんので、どなたか教えてください。
まず、Bは権利者であるAから買ったのだから、「即時取得」云々は無用な考えです。
この時点で、所有者はBですから。
参考になった:1人
senpai 2013-02-11 17:12:02
具体例で説明しましょう。
甲商店で北海道物産展をし、乙が一つだけになった。
甲商店店主太郎が、乙をBに売り、Bが車で取りに来るから預かってくれと言いかえった。
太郎が急用で留守にし、妻花子が、留守番をしているときに、通りかかったCが乙がないかと尋ね、倉庫に戻しておいた乙をCに売り、Cは車で取りに来ると言って帰った。
その後、太郎が戻るのと同時に、B.Cが引き取りにやったきた。
この場合、どちらに優先権があるかという問題。
先に売った、Bに渡すのが常識。
では、即時取得という問題が発生するのは次のような場面。
Cが引き取りに来て、乙を車にのせた直後に、太郎とBが店に戻ったきた。
B「あれは自分が買って預けておいたものだ」
C「もうすでに車に乗せたのだから自分のものだ」
この場合、太郎は、乙に売却済みと記載せず、Bもまた他に売られないようにキチンしておいてくれと念を押さなかった事情があるので、売り物と信じ、すでに自己ののものとしてしまったCが所有権を取得する。
senpai 2013-02-11 18:09:10