司法書士の勉強中に発生する疑問を解決する質問広場

/不登法/不登法93条但し書の条文の読み方

ga_ta_o 2014-03-20 19:07:23

条文の読み方で分からないところがあったので質問させてください。

タイトルの条文で「ただし、同号第三号又は第四号の規定により根抵当権の担保すべき元本が確定して場合における申請は、当該根抵当権又はこれを目的とする権利の取得の登記の申請と併せてしなければならない」の部分です。

これは、当該登記にかかる根抵当権の取得等の登記の申請と共に元本確定の登記の申請がなされなければならないという意味だとすると、根抵当権の取得等の登記が既になされていたときは、共に申請する必要な無いと考えていいのでしょうか?

また、93条本文に出てくる398条の19第2項前段では、根抵当権者の登記が既になされていることが前提となっていることが明らかである為、但し書以降のような注意書きがないと考えていいのでしょうか?


疑問に思った部分だったので質問させていただきました。
どなたかわかられる方がいらっしゃいましたら教えていただきたいです。
どうぞよろしくお願い致します。

 

直接の解答ではありませんが、面白い記事を見つけたので、


「司法書士 タカノブログ」より引用
[実務においては根抵当権設定者である会社が破産をして実体上元本確定しており、保証会社から代位弁済を原因として根抵当権移転登記をするために元本確定登記をしなければいけないというケースが多くあります。

これまでの検討によれば、このケースは元本確定登記と根抵当権移転登記を併せて申請すれば根抵当権者が元本確定登記を単独申請できます。

しかし、実際には根抵当権の取得に関する手続が遅れる等の理由で移転登記に先立って元本確定登記をして欲しいという依頼があります。

この場合には、根抵当権者からの元本確定請求を内容証明郵便で行う方法によりますが、確定請求を会社の破産管財人に対してすることになり、破産管財人に確定請求が到達した日を原因日付として元本確定登記申請を行います。

この確定請求に矛盾があるのに気付いたでしょうか。つまり、会社が破産した時点で確定の効力が生じているのに、その後に確定請求をする行為は、実体上は何ら効果が生じないのではないかということです。

この矛盾について、登記研究(テイハン)の平成18年12月号に記載があり、以下のような事情を総合的に考慮して「たとえ実体上の元本確定と登記記録上の元本確定とで齟齬が生じる可能性があったとしても、実体上、元本が確定したことが(確定日のいずれかはともかく)覆滅する可能性がないのであれば、破産手続開始決定の後にされた元本確定請求を原因として元本確定の登記を申請することを認めることが相当と解される」としています。]
引用終了

参考になった:2

senpai 2014-03-25 13:10:14

senpai 様


返信をいただきどうもありがとうございます。

「元本確定登記と根抵当権移転登記を併せて申請すれば」の部分が
きっと不登法93条但し書条文の言いたい部分なのかなと思いました。

質問をさせていただいた後、更に自分でも考えてみたのですが、
398条の20の1項の3号と4号は、抵当権者の意思とは関係なく元本が確定してしまうため、
結局は登記情報を整えたり変更したりする時間やチャンスをくれてるってことなんでしょうかね。


やっぱり試験用の勉強で出てくる例題と実務の流れはちょっと異なるものですね。
大変参考になりました。
どうもありがとうございました。

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ga_ta_o  2014-03-26 18:05:16

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