huheli 2014-07-07 10:17:56
○か×か:被相続人所有の家屋を相続人中の一人が占有している場合において,被相続人が死亡したときは,当該相続人のみが,その家屋の占有権を取得する。
答:×なのですが、共同占有になる理由が分かりません。
占有権は相続が行われるので「被相続人」が占有していた場合には占有権が相続され×になるのは分かりますが、
肢では「相続人の一人」のみが占有権を有しており「被相続人」は所有するのみで「被相続人」の占有の記載はまったく無いのですが、なぜ×(被相続人と相続人が共同占有あるいは被相続人が代理人によって占有しており、占有権は相続する)ということになるのでしょうか。
追記:タイトルは誤りで、平成5年問17肢1です。申し訳ありません。
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屁理屈に聞こえますが、父親も占有者です。
宅建通信学院より引用
「「「.代理占有(間接占有)
占有というのは、必ずしも自ら物を占有(自己占有)している必要はありません。
他人の占有を通して占有している場合でも占有といえます。これを代理占有(間接占有)といいます。
この場合に実際占有している他人のことを占有代理人といいます。この占有代理人の占有は自己占有(直接占有)になります。
たとえば、AがBに建物を賃貸しているとします。賃借人Bは、当該建物を「自己」占有しています。念のため、Bの占有は「自主」占有ではありません。Bには所有の意思がないからです。
そして、賃貸人Aも、賃借人Bの占有を介して占有しているので、「代理」占有しています。この賃貸人Aの占有は、「自主」占有です」」」」」
引用終了
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senpai 2014-07-08 14:34:26
ご返信ありがとうございます。
この場合、被相続人が代理占有者(間接占有者)であり自主占有であるというのは、どこから読み取るのでしょうか。
※占有権は相続する
※代理占有(間接占有)による自主占有であれば占有権を有する
※(または被相続人と相続人が共同占有している)
のでしたら分かるのですが、「A所有の家屋をBが占有していた」からといって当然にはAに占有権は認められませんよね。
Bの占有によりAに代理占有が認められるには、BがAのためにする意思を持ち、かつ客観的な占有代理関係(例示して頂いた賃借関係など)が無ければAに代理占有者の地位は認められないと思います。
下記問題文において、AとBがそういった法律関係(あるいは事実関係)にあることを読むのはどういった文理解釈を行うのでしょうか。
問題文:被相続人所有の家屋を相続人中の一人が占有している場合において,被相続人が死亡したときは,当該相続人のみが,その家屋の占有権を取得する。
拙文で申し訳ないですが、よろしくお願いします。
huheli 2014-07-08 17:16:53
まず、実際に想定します。
父の土地家屋を長男が使っているということは、常識的には、「使用貸借」になります。
家族だから「ただ」で使用する。
つまり、所有者と借りている人となり、代理占有となります。
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senpai 2014-07-08 17:15:44
ご返信ありがとうございます。
「使用貸借」の推定となり、貸借関係にあるので被相続人は代理占有者であり占有権を有するのですね。
貸借関係が明記されていれば何も迷わず×をふれるのですが、論点が物権の問題に見えるだけにとても難しい問題ですね。
こういった貸借関係の明記の無い「相続関係から推定する使用貸借関係」というのは寡聞にしてはじめてみたのですが、他問でも問われる論点なのでしょうか?
質問に質問を重ねて申し訳ないです。
huheli 2014-07-08 17:53:50
senpai様
「所有権があれば当然に占有権がある。」と思っているのですが、「所有権はあるが占有権がない。」ということもありうるのでしょうか?
shako 2014-07-08 23:57:17
面白い事例を見つけたので、紹介します。
弁護士ドットコムから引用
「「「
昭和56年に私の両親が生活している家に弟家族4人が入り込み約1年間共に生活していましたが、その後弟夫婦が両親を夜中に追い出し、その後約30年間、長男の私が両親の老後の扶養、介護をしています。それで平成8年父が死亡して、公正証書遺言により私がその土地家屋を相続しました。弟夫婦が住んでいる状態での相続です。そんな状態ですから使用貸借契約など有りません。
この状態は使用貸借ではなく、不動産侵奪罪、不法占拠にあたるという人がいます。不法占拠とは、民法ですか、又は刑法ですか?第何条に有りますか。罰則はどの程度のもの
ですか。不法占拠であれば即刻退去の請求が出来ますか。不法占拠と確定するに
は裁判しかありませんか。
よろしくご指導お願い申し上げます。
弁護士A
不法占拠とは、法律上の原因に基づかない占有と言えます。
賃貸借契約、使用貸借契約その他何らの契約も締結せず、何らの権利もなく、建物に住んでいる状態が典型です。
このことからわかるように、一般的に不法占拠と言った場合は民事で問題となります。
この場合、所有者は所有権に基づいて不動産からの退去を請求でき、これを確定的にするには裁判しかありません(調停もありえますが、話合いで決着がつくような感じではないと思います。)。
ただ、相手方からは、30年も何も言わずに住まわせていたのだから不動産の使用貸借を容認しており、不法占拠に当たらないなどの主張が考えられます。
他方、不動産侵奪罪は、他人の占有を排除して、自分の占有に移すという行為を罰するものです。
したがって、ご両親を追い出した行為がこれにあたるといえなくもないです。
これにあたるならば現在の刑罰は10年以下の懲役にあたります。しかし、時効にかかっていると思います。」」」」
引用終了
私見
長男は、相続により所有権を取得したが、そのずっと以前から、占有は奪われている。
占有無き所有権といえるのかもしれません。
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senpai 2014-07-09 08:20:36
senpai様
ご返信いただきましてありがとうございました。
ご紹介いただいた事例を拝見し、占有無き所有権について思案しているところです。
「一番強力な物権である所有権を有しているにもかかわらず、他者へ占有を承継することができない」ということもあり得る・・・。ということが理解できずにいます。占有権の学習が足りないということだけは解りましたので、早速復習いたします。
ありがとうございました。
huheli様
ご質問の途中に邪魔をしてしまいましたこと、どうかご容赦ください(力不足で回答できないことも)。
shako 2014-07-09 22:55:39
>共同占有になる理由が分かりません。
不動産のような公信の原則が採用されないものについては、たとえそこに他の血の繋がった誰かが住んでいようと、被相続人の死亡によって当然に相続人たちが自主占有で代理占有に暗黙の了解でなるので、共同で占有していることになります。
赤の他人ではなく血の繋がった者同士ですので契約関係なくとも当然に自分たちで代理占有しているとなるんだと思います。
>肢では「相続人の一人」のみが占有権を有しており
外見的実状の占有はそうですが、家は物と違って登記なども絡んでくるので、それを持っていれば占有というように断言はできないものだと私は解釈しています。元の被相続人の家を相続するひとたちが代理占有していることは前提で、その中の一人がこの事例では利用しているに過ぎないと私は考えてます。
例)
家族なので当然にお父さんは三男へ使用貸借(お父さん代理占有)
↓
お父さん死んじゃった
↓
家族なので長男次女が当然に三男へ使用貸借(お父さん相続人たちの代理占有)
お父さん相続人たちの代理占有=相続人の共同占有
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syouhouiya 2014-07-10 13:45:06