masass 2014-11-04 15:10:15
いつもお世話になっております。
ふと疑問に抱いたことを質問させていただきます。
一番抵当権者が二番抵当権者に順位譲渡をするとします。この一番抵当権に転抵当がついている場合、転抵当権者の承諾は必要でしょうか。
民法にはこの承諾を求める規定がないので、このような承諾は不要だと私は考えます。しかし、この順位譲渡は転抵当権者に不利益となるので、このような承諾は必要な気もします。
初歩的な質問かもしれず恐縮ですが、手もとのテキスト類に見当たらないことなので、どうかご意見を承りたいと思う次第です。
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masass様
貴殿の疑問は当然だと当方も思います。が、転抵当が付された当該抵当権が譲渡人となり下位の抵当権との順位譲渡が成立して、いずれかの抵当権が実行されれば当該転抵当権は不利益を被る場合は存在しますが、それをもって登記記録上の不利益を受ける第三者とは解することはできないのではないでしょうか。
ここからは明確な回答は見当たらないの当方の私見としてお聞きください。
まず、当該抵当権が実行されても①絶対的に貴殿の言うところの一番抵当権が不利益を被るとは言えない、そして、②当該転抵当権者は順位譲渡契約の第三者に当たらない。また、③転抵当設定契約の当事者としては当然にこのような態様は出現することを理解した上での合意であると思われること等により承諾はいらない旨が定理化されているのではないでしょうか???
そして、登記記録上はご存知のように絶対的に転抵当は付記されますね。
明確な説明ができなくてすみません。
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kochan 2014-11-04 21:28:59
kochan様
ご回答ありがとうございます。
たしかに考えてみると、転抵当権者は不利益を受けないです。基本的なところで間違えていたことに気づきました。
ありがとうございました。
masass 2014-11-05 08:02:48
masass様こんばんわ。
「付記1号 1番抵当権転抵当
付記2号 1番抵当権の2番抵当権への順位譲渡」
上記で付記2号の処分を登記する際,付記1号の転抵当者の承諾は不要です。
(別に未登記転抵当のことをおっしゃっているわけじゃないですよね。)
転抵当権者に不利益となりません。
例えば,所有権を目的とする1番抵当の登記がある場合において,2番抵当の設定登記が,1番抵当権者にとって法律上の不利益といえるか(いえるわけありませんね),というのと似た話です。
民法の次の条文から,答えは,おのずから明らかになると思います。
(抵当権の処分)
第三百七十六条 抵当権者は、その抵当権を他の債権の担保とし、又は同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその抵当権若しくはその順位を譲渡し、若しくは放棄することができる。
2 前項の場合において、抵当権者が数人のためにその抵当権の処分をしたときは、その処分の利益を受ける者の権利の順位は、抵当権の登記にした付記の前後による。
同一の主登記に係る付記登記の順位はその前後による(不動産登記法4条2項)。
ちなみに,
「1番(3) 抵当権設定
付記1号 1番抵当権転抵当
2番(3) 抵当権設定
3番 1番,2番順位変更
第1 2番抵当権
第2 1番抵当権」
ならば,3番主登記の順位変更の登記をする際,転抵当権者の承諾を要します(民法374条ただし書)。
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Kilroy2014 2014-11-05 02:06:58
Kilroy2014様
ご回答ありがとうございます。
登記記録に即して考えていなかったので、こういう疑問を抱いたと気づきました。
ありがとうございました。
masass 2014-11-05 07:58:54