pocky915 2015-02-13 13:26:36
初学生です、的外れでしたらすいません
存続会社が特別支配会社でも、消滅会社にて株主総会の特殊決議を要する
(公開会社かつ種類株式を発行していない会社が譲渡制限株式を対価として受ける)
ときは略式手続ができないとのことですが
存続会社(特別支配会社)が持分会社で、対価として持分を交付する
(消滅株式会社は種類株式発行していない=通常は総株主の同意が必要となる)
ときは、消滅株式会社において総株主の同意は必要なのでしょうか?
ご教授いただきたいです。
必要です(会社法783条2項)。
たしかに会社法784条1項ただし書だけ読むと,
消滅会社が公開会社・単一株式発行会社であって,
その株主に譲渡制限株式等対価が交付される場合しか
除外していないように見えます。
これは,同条本文が,そもそも,会社法783条1項の規定
(株主総会の決議による承認についての規定)についてのみ,
略式手続の要件をみたすときは,
これを適用しないと定めるものだからです。
対価が持分等の場合にも,単一株式発行会社における略式手続を認めるのであれば,
会社法784条1項本文は,「前条第1項 及 び 第 2 項 の規定は,…」
と始まらなければなりません。
そもそも本文で認めていない以上,ただし書で持分等対価の場合を除く必要もないわけです。
以下に関係条文を掲げておきます。
第七百八十三条 消滅株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社でない場合において、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等(以下この条において「合併対価等」という。)の全部又は一部が持分等(持分会社の持分その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)であるときは、吸収合併契約又は株式交換契約について吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の総株主の同意を得なければならない。
第七百八十四条 前条第一項の規定は、吸収合併存続会社、吸収分割承継会社又は株式交換完全親会社(以下この目において「存続会社等」という。)が消滅株式会社等の特別支配会社である場合には、適用しない。ただし、吸収合併又は株式交換における合併対価等の全部又は一部が譲渡制限株式等である場合であって、消滅株式会社等が公開会社であり、かつ、種類株式発行会社でないときは、この限りでない。
なお,消滅会社が種類株式発行会社であれば,略式手続はあり得ます。
この場合,株主総会決議は不要でも,持分等の対価を受ける種類株主全員の同意が必要になります(会社法783条4項)。
参考になった:3人
Kilroy2014 2015-02-13 14:41:34
なるほど、ちゃんと条文に書いてあるんですね!
教科書読んでも良く分からなかったので大変参考になりました。
ありがとうございました!
きちんと条文読んでから勉強させていただきます。
pocky915 2015-02-13 14:45:17