koizumi 2015-07-11 13:51:25
本試験後の勉強再開。 来年に向けて何から始めるか?
私の本試験分析と「点数の取り方」を何回かに分けて書いておきます。
「私、キスの仕方を知らないの。教えて。鼻はどこへやればいいの?」
(「誰がために鐘は鳴る」-原作ヘミングウェイ)
マリアにそんな可愛い告白をされても、気の利いたセリフは私には思いつきません。
しかし、「勉強の仕方を」となれば、話は別で・・・。
世の中には、直感的に「何をやれば点数になるか」という感覚をあらかじめ身につけている人もいます。
ただ、これは理論的に分析することで、誰にでも、「合格のためにやるべき事」が見えてきます。
残念ながら、皆さんがドキドキするような魅力的なストーリーは展開できませんが、何回かに分けて、私の経験を含めた勉強方法をお話ししていきます。
点数に直結する勉強方法を理解した上で、これまで一定期間必死に勉強してきたのであれば、既に自分の課題(何が足りていないのか、これから何をやるべきか)が分かっている、つまり来年のゴールも見えているはずだと、先日お話ししました。
これはすごく大切なことで、そのゴールが描けていなければ、具体的な日々の計画も立てようがありません。
ゴールが見えれば、後は実践するのみ。
自分がどの辺りまで来ているのか、その立ち位置も実感できます。
だからこそやる気が湧いてくるし、勉強スタイルもブレないわけです。
もうそんな方にとって、私の分析は不要です。
きっと、今回の成績も基準点に到達している人達です。
一方、出願者の約9割は、択一の基準点に到達していません。
つまり、現実には、勉強方法を正しく理解し、実践している人は、ほんの一握りだということです。
まずはこの「基準点」(足切り点)から分析しましょう。
基準点は、平均すると毎年35問中25~28問ぐらいに落ち着きます。
割合にすれば、7~8割ということです。
合格点は、さらに2~3問のプラスαが要求されます。
7~8割も得点して、それでも合格できない試験ってどうなの?と議論されることもありますが、とにかく「ほぼ完璧な知識」が要求されている試験ということになります。
では、次に「何を勉強していけば、その基準点に到達するのか?」
多くの人が知っているようで分かっていない、あるいは、やり切っていないのが「過去問」です。
この過去の本試験問題(過去問)によって、毎年、5~6割の問題が構成されています。
ちなみに今年の民法は、一問の中の4~5肢が過去問なんて問題も結構ありました。
私の分析では、組合せを利用すれば過去問だけで得点できた問題は、20問中13問。
割合にして、6割5分です。
やはり、今年の午前の択一は、この点だけ見ても、例年よりも解きやすかったことがわかります。
ただ、多少の前後はあっても、毎年その割合が一定の範囲で維持されているわけです。
そこから「司法書士試験の半分以上は、ここから出題しますよ。」とあらかじめ宣言されているに等しい、ということに気づかなければなりません。
出題のネタ元が分かっているということは、この上ない情報です。
ゆえに、当然予備校のテキストは、これを基準に作られているわけです。
この切り口が、いわゆる大学の先生方が執筆されている、いわゆる「基本書」とは異なるところです。
詳しさと正確さを重視すれば、基本書に勝るものはありません。
あえて予備校テキストを選択する大きなメリットの一つは、この「司法書士試験のための」という切り口であるといえます。
では、ネタ元が分かっていながら、なぜその範囲ですら、自分は得点できていないのか?
もちろん、それに対する「記憶」ができてないから、
ということになります。
次回は、この「記憶」の要素を分析しましょう。
「点数の取り方を知らないの。何をすればいいの?」
もちろん、それなら喜んでお教えします。
講師 小泉嘉孝
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koizumi 2015-07-11 13:59:19