司法書士の実務は何があるの?

司法書士の実務には、登記・供託の手続きの代理、これらに関する審査請求手続きの代理、裁判所・検察庁・法務局に提出する書類の作成、家庭裁判所から選任される成年後見人、不在者財産管理人、破産管財人などの業務があります。また、認定司法書士の場合は、簡易裁判所における訴訟代理及び相談、裁判外和解の代理、などを行うことも出来ます。

主な実務を詳しく。

【不動産登記】
不動産登記は、不動産の所在や面積などの物理的状況や、所有者の住所や氏名などの権利関係を、登記簿に公示して一般に公開し、安全でスムーズな不動産取引を促進する制度です。氏名、住所、生年月日や、婚姻などの情報が住民票や戸籍に記録されているように、土地や建物についても、その所在や面積、構造、所有者、担保権の有無などの情報が、法務局の登記記録に保存されています。この法務局への届け出のことを不動産登記といい、司法書士は依頼に基づいて、この手続きを代理人として行います。

【商業登記】
会社同士で取引するとき、相手方がどんな会社なのかの確認が取れないと安心して取引をすることができません。商取引の安全性を高め、経済活動を円滑に活発にするために、日本にある会社はすべて、社名や目的、本店所在地、資本金、役員名、設立日などの主な情報を、法務局の登記記録に保存し、一般に公開されています。会社を設立する場合には、必ず法務局に登記簿の届け出をし、設立後は役員を改選したり増資したりする度に、同様に登記記録の変更をしなければなりません。

【訴訟代理】
平成15年の司法書士法の改正により、司法書士に簡易裁判所の訴訟代理権が与えられ、簡易裁判所において、弁護士と同じように法廷に立ち、訴訟ができるようになりました。しかし、このためには司法書士試験に合格するだけではなく、一定の研修を経た上で、法務省の認定考査受験に合格する必要があります。また、認定司法書士でも、扱える裁判は簡易裁判所における140万円以下の民事訴訟に限ります。

【成年後見】
高齢になり、認知症など判断能力が不十分となった人の財産や権利保護のために、本人に変わって財産を管理したり、介護が必要な場合は要介護認定の申請、介護サービスの利用契約、介護施設への入所契約など、判断能力を必要とする諸々の手続の代理をしたりサポートをするのが成年後見人です。成年後見制度には法定後見制度と任意後見制度があります。 司法書士は、家庭裁判所から成年後見人に選ばれ、本人に代わって契約などの法律行為をしたり、不利益な法律行為を取り消したりします。

【遺言などの書類作成】
司法書士は裁判所や検察庁、法務局に提出する書類の作成や成年後見人などの選任の申立書、各種契約書などを作成します。最近では破産申立書の作成や民事再生申立書の作成、債務を弁済するにあたって協議をするための特定調停申立書の作成の仕事も増えています。最近の事案で多いのは、サラ金などに必要以上の返済をし過ぎている場合に、過剰支払金を返還請求するための書類作成です。司法書士は適正な金利を算定して再計算した上で、サラ金業者と交渉します。

 

司法書士質問掲示板に投稿するには?

質問広場は こちら です。

司法書士関連リンク(広告)

 

<特集>司法書士の独学勉強法

司法書士なんでも百科!